2010年08月30日

シゴト、スキ

草取り作業の支払いに向かった作業所。

「ちょっと待ってて下さい。」

職員の方に言われ、建物入り口の横で待つ。

すると、向こうから見慣れた男性がやってきた。


いつも草取りに来てくれるAさん。

少しひょうきんなキャラクター(笑)

空き缶の入ったビニールを持ち、こちらへやって来る。


僕は軽く頭を下げた。

この作業所は耳の不自由な方が多くいらっしゃる作業所で

Aさんも聞こえにくいらしく、

普段から手話でコミュニケーションをとっている。


Aさんも僕に気付き、軽く会釈を返してきた。

僕は、彼が読唇できるか分からないけれど

普段の感謝を伝えたくて

「イ・ツ・モ・ア・リ・ガ・ト・ウ」 と

ゆっくり言葉に出して伝えてみた。


手で小さくOKマークを作るAさん。

どうやら伝わったようだ。

すると彼は、手話を交えながら何事かを僕に伝えようと

口をせわしなく動かしながら何かを言いはじめた。


「イオオウイ」

「・・・ん?何?」

僕は聞きかえす。

「シゴオウキ」

「・・・シゴトスキ、仕事好き?」

ようやく理解した。

彼は仕事が好きと言っているようだった。

【そう、仕事、好き。もっとできる。もっと、できる。】

必死の手話は理解できなかったが、

唇の動きと発音で、僕は理解する事が出来た。


「そう、それは良かった。じゃあもっとたくさん

仕事をとって来るからね。」

彼にそう伝えた時

「お待たせしました~」

職員の方が建物から出てこられた。


彼らも社会に必要とされる仕事をしているが

僕も彼らに必要とされている。

嬉しさと共に、大きな責任感を感じずにはいられなかった。


・・・みんなが幸せになる。必要とされる。

もっとちゃんと時間を割いて、考えてみようと思う・・・


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Posted by いきもの係長 at 20:30│Comments(0)奮闘記
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